Interview
インタビュー
困っている人を助ける DDSはそのために存在する
代表インタビュー
DDSはデータトラブルの解決を専門に行う企業です。
しかし私たちはただ数字を追い求め、売上を伸ばすことだけに専念しているのではありません。
「目の前の困っている人を助ける」という想いを軸にグローバル市場を目指すDDSの、理念や事業、組織の背景にある考えについて
代表の熊谷聖司にインタビューを行いました。
01
「困っている人を助ける」
DDSはそのために存在する
理念誕生の背景には余命宣告があった

金井

人事部の金井です。本日はDDSの理念や事業、組織の背景にある熊谷社長の思いや考えを改めてお聞きしたいと思います。 よろしくお願いします。

熊谷

はい、よろしくお願いします!

金井

まずは理念についてお伺いします。DDSは「困った人を助け、困った人を生み出さず、世界中のデータトラブルを解決します」という理念を掲げています。この理念はどういった経緯で生まれたものなのでしょうか?

熊谷

きっかけは~年前に癌で3ヶ月の余命宣告を受けたことです。 当時の私は倒産した前身企業を引き継ぐ形で代表取締役に就任し、会社が抱えていた負債を必死の想いで返済しきって、 まさにこれからという時でした。 先に結末を言うと、検査は誤診であり悪性だと思われた腫瘍は実は良性で命に別状がないことわかり、事なきを得たんですが、 この経験により気づいたことがあるんです。 それは自分の病気を治したいという切実な想いと、当社にデータ復旧の依頼にいらっしゃるお客様の想いは一緒だということです。 この時に私は「目の前の困っている人を助けるために働こう」と決意しました。 事業領域においては、「データに関するトラブルの解決」に絞っていますが、 当社理念の根底にあるのは「目の前の困っている人を助けたい」という純粋な想いです。

理念を共有した一枚岩の組織を作る

金井

ありがとうございます。DDSは新人研修の際にも理念研修を行うなど理念の共有を徹底して行いますが、背景にはそういった社長の想いがあったんですね。

熊谷

はい。DDSの目的はあくまで理念の実現です。 その目的が共有できていなければ組織はまとまりません。 今後DDSは急速に組織規模を拡大していきます。 そうなった時に組織が一枚岩であり続けるためには、今DDSで働いている言わば「創業メンバー」の中に理念が根付いている必要があります。だからこそ今、理念の浸透に力を入れる必要があると考えています。

02
目指すは「データ社会を支える世界のインフラ企業」
データトラブルのトータルソリューション企業になった経緯

金井

次は、事業についてお伺いします。DDSはデータ復旧事業で培った技術力を基盤として、フォレンジクス、セキュリティと事業の幅を広げ、データトラブルのトータルソリューション企業へと変化してきました。 こうした動きの背景には、どういった考えがあったんですか?

熊谷

繰り返しになってしまいますが、私たちが展開する事業の根底にあるのは「困った人を助け、困った人を生み出さず、世界中のデータトラブルを解決します。」という理念です。 現代はAIやIoTといった言葉が盛んにメディアを賑わせているように、人とデータは切っても切れない関係にあります。 ITは私たちに多大な恩恵を与えてくれますが、その一方、世界中でデータにまつわる様々なトラブルが多発しているのが現状です。 こうした状況の中で人々が安心して日々を過ごせる社会を守っていくため、DDSは今後データ社会を支えるインフラの役割を担っていく存在になると考えています。 そのために、より広範囲のデータトラブルへと対応できるように体制を整えてきたという訳です。

DDSが取り組んできた社会問題

金井

警察や自治体などの公共機関からの案件や、社会問題に関わる機会も増えてますよね。

熊谷

そうですね。特に犯罪捜査への協力依頼は、数多く対応してきました。 幸いなことに事件解決に大きく貢献したとしてたくさんの感謝状も頂きましたね。 また東日本大震災の際には、被災した数千件のPCやHDDの復旧を対応したことがあります。 中でも無償で行った市役所所有の住民台帳データの復旧は、生存確認に用いて人命救助に大きく貢献することができた案件として深く記憶に残っています。 しかし、まだまだ規模としては日本の中に留まっているのが悔しくもあります。 世界にはDDSの技術で助けることができる人がたくさんいます。 DDSは今後、「データ社会を支える世界のインフラ企業」になっていかなければなりません。

金井

最近はNPO法人が実施している「Child Fund Japan」のスポンサーシップ・プログラムへの参加し、フィリピン、ネパール、スリランカの貧困地域に暮らす子供たちへの支援を行うなど、事業内容からは離れた社会貢献活動も行っていますが、これにはどういった考えがあるんですか?

熊谷

DDSの活動の目的はあくまでも「困っている人を助ける」ということなんです。 事業としての領域はデータトラブルの解決に絞っていますが、そこで出た収益は、様々な事情を持った困っている人を助けるために使っていきたいと考えているんです。 特に私自身、普段は二人の子を持つ父だということもあって、貧困に苦しむ子供たちのことは、他人事だとは思えず、微力ながら少しでも助けになればと思い活動に取り組んでいます。

DDSの技術で助けられる人は世界中にいる

金井

「データ社会を支える世界のインフラ企業」になっていくとおっしゃっていましたが、 理念の実現をグローバル規模で行なっていくに当たって、DDSはどんなことに注力してきましたか?

熊谷

そうですね。 私の場合はとにかく現地に足を運ぶことが重要だと考えており、 創業当初からこれまで、自ら世界各国へ赴き、政府や企業とコンタクトを取ってきました。 まず前提として他国には他国それぞれの課題がある訳です。 それらの解決のためには、各国のリアルな現状の把握と現地の人々とのコネクション形成が不可欠であり、 そのためには現地に行く他ないと考えています。

金井

実際に足を運んできた中でも特に印象深い国などはありますか?

熊谷

各国それぞれで印象に残っていることはありますが、あえて挙げるとすれば、東南アジアの国々ですかね。 やはり日本と比べるとまだまだITインフラの整備は行き届いておらず、あらゆるデータトラブルへの対応ができていない状況でした。 実際、そういった現状を何とかできないものかと思いコンタクトを続けた結果、 ベトナム、タイにおいては政府系機関等にDDSの持つ技術を提供する運びになりました。 またミャンマー政府からの要請でIT顧問を日本に招きデータ復旧技術の研修を行なったことも、とても記憶に残っています。 DDSの技術を必要としている国は世界中にあるのだということを実感しましたね。 とはいえDDSはまだまだ170人程度の小さいベンチャー企業です。 技術力に自信があっても、リソースの問題でできることは限られてしまいます。 挑戦は始まったばかりなので、まだまだこれからですね。

03
問題解決のプロフェッショナル集団を作る
DDSは一人一人が自律する組織体

金井

次は組織についてお願いします。理念の実現していくにあたり、どういった組織作りをしていこうと考えていますか?

熊谷

そうですね。朝礼でもよく言っていますが、 DDSは「一人一人が目的を理解し、自律的に動ける組織体」を目指しています。

金井

そのような考えに至った背景について、もう少し詳しく伺ってもよろしいですか?

熊谷

はい。 DDSは今、急速に規模を拡大していくフェーズです。 そうなると組織として会社に日々起こり続ける変化に即座に対応する柔軟性、スピード感が必要となって来る訳です。 そうした状況の中で、上からの指示を忠実に実行するトップダウン型では激しい変化に対応し続けることはできません。 だからこそ、より多くの困っている人を助けるためには、一人一人が目的を理解し、その実現のために自律的に動ける組織体になっていかなければならないと考えています。

人が育って活躍する環境

金井

ありがとうございます。 では、そうした組織体を作っていくために私たち一人一人には具体的に何が求められるのでしょうか?

熊谷

結論から言うと「互いを信頼すること」ですかね。 しかしそれは簡単なことではありません。 「信頼する」というのは互いの人間性や能力を信頼するということです。 それができなければ、権限の委譲は進まずトップダウン型の意思決定に偏ってしまうでしょう。 だからこそ、まず社員一人一人が自己成長していかなければなりません。 「困っている人を助ける」とは、言い換えれば「課題を解決する」ということ、データトラブルにおいて課題を解決するためには、 極めて高度な知識や技術に基づいた職能が必要になります。 それは一朝一夕で実現できることではありません。 厳しいことを言いますが、互いが互いを信頼していくためには一人一人が高いプロ意識を持ち日々専門知識や専門技術を身につけ、能力的にも人間的にも一人前になっていることが大前提になります。 そのためのサポートは私も全力で行います。

金井

なるほど。DDSでは外部のプログラムも含め様々な研修や講座など、学びの機会が用意されていますが、そういった背景があったんですね。

熊谷

そうなんです。 私の大きな役割の一つは人間教育のようなものだと考えています。 社会人になると日々の業務に追われ、どうしても学ぶということのハードルが学生時代よりも上がってしまうと思います。 だからこそ、DDSでは私がこれまでの人生の中で学んできたことを、余すことなく、社員に還元していきたいと考えているんです。 研修に関しても積極的な投資を行い、時に海外でのプログラムにも参加し、学びの機会を豊富に提供してきました。 人が育って、幸せに活躍できるような組織にしていきたいですね。

 
社内でも困っている人を助ける

金井

組織の中で大切にしている企業文化は何かありますか?

熊谷

一つ挙げるとすればサポートする文化ですかね。 困っている人を助けるという理念を掲げているので、 まずは社内で助け合いが根付いていなければ話になりません。 特に育児や介護など家庭の事情には柔軟に対応できるように制度を整えています。 私が子育てを経験した際は、40日ほど育児休暇をいただきました。 当時社員のみんなが全力でサポートしてくれて、とても心強かったのを覚えています。 困った時はお互い様です。 私も社内に困っている人がいた時は全力で助けます。

 
04
今後の展望
困った人を生み出さない社会を作っていく

金井

最後に理念実現に向けたDDSの今後の展開についてお聞かせください。

熊谷

DDSでは現在、機器故障の予測、社内不正の予測、サイバー攻撃の予測などデータトラブルを事前に予測する技術の開発に取り組んでいます。これまでDDSでは主にデータトラブルによって「困っている人を助ける」ための事業を展開していましたが、 今後は「困っている人を生み出さない」ための事業にも本格的に進出していきます。 日常的にデータ関連の事故・事件が発生する社会で、データトラブルにおける病院のような機能を果たし、 名実ともに「データ社会を支える世界のインフラ企業」になっていけるよう、やるべきことに邁進していきます。